初彼 -ハツカレ-




「何て言ったらいいんだろ……。」


分からないな…。

散々悩んでたのに、訊かれると

何て言ったらいいのかわからない。

何て説明したらいいんだろ。




「木積くんは、…疑ったら……訊ける人?」

「……訊ける人って?」

「………本当の事…。」


「……。

確信に近いものが無いなら訊かない。

でも関係がギクシャクするなら、

遠慮無しに訊く。」


「……そっかぁ」

「部長…?」

「……ぅん…。」



「被害妄想なのかな…?

嫌な奴だよね。

重いよね…。


部長は部活頑張ってるのに、

部活の話、あまりしてほしくない…。

いっつもマネージャーの人の話が入ってて

正直、……き、きたくなぃ…。

楽しそうに言う声、聞くたびに…

嫌になる。

あたしは、部活の話されてもいいの。

マネージャーの話を楽しそうに言う

部長が……ぃ、や…。」




部活はよくて

マネージャーの話は嫌だって

変だよね。






「………。

小泉はどーしたい?」


「ゎかんなぃ…。」


「……言ってみたら?

部長ならわかってくれると思う」


「怒らないかな?」

「怒らないでしょ」

「嫌にならないかな?」


「……。

分からない。俺部長じゃないし。

でも、俺なら嫌にならない。」




木積くんに相談をよくする理由が分かった。


木積くんはちゃんと

自分の意識を言ってくれるから。
意見を言ってくれるから。



『俺なら―…』

って言って少しキツくて、

でも優しい言葉で言ってくれるから。


だからあたしは木積くんが好きなんだ。






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