俺様王子と秘密の時間


「ひゃああーっ」


耳元で、低い声で囁かれたあたしは身体をのけぞらせて変な声を漏らした。


パッと目を開くと千秋はブラウンの瞳を緩ませて笑った。

見とれてしまいそうになった時、千秋の唇が近づいてきたから反射的に瞼を伏せた。



「んっ」


それはすくいあげるように、そっと触れるだけの優しいキス。

短い声を漏らすと静かに唇が離れた。



……こんなキスは反則だ。

いつも強引なクセに。



「そろそろはっきりしろよ?」

「な……なにが?」


キョロキョロと目を泳がせるあたしに千秋は「わかんねぇの?」なんて言いながら笑った。


なにが――?

あたしは記憶を辿る。

そんなに遡らなくてもすぐに何のことかわかって、口を開こうとした。



「オレとの関係」


でも、千秋が先にソレを言った。

 

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