思い出に変わる時・・・・
「いいよ~」


藤田はいつも優しく私を甘やかす…


私の家に着いて、


「入ってく?」


「…うん。」


彼が初めて部屋に入った。


背の高い彼が部屋に入ると一層部屋が狭く感じる…


私は飲み物と、おやつを持ち込んで部屋に入った。


「じろじろ見ないでくれる…」


「女の子の部屋って初めてだから…」


普通に言ってるけど改めて言われるとスゴく恥ずかしくなる。


2人…


テーブルを挟んで前に座るべき?!


いつものように隣り?


いつもと違うだけにとまどった。


ジュースを置いて私は前に座った。


「ここ!!!」


藤田は自分の隣りを指差した。


2人だから隣りに座るのすら何か恥ずかしい


私は言われた所より少し距離を置いて横に座った。


藤田は制服の上着をぬいだ。


あまりシャツの姿を見た事がないので新鮮で格好いい=3 =3


「…。」


私は何となく黙ったまま見とれていた。


「…どうした?!」


「えっ?!」


「…格好いい」


hum…


藤田は鼻で笑って、


「アホか=3」


本気で見とれる私に照れながら言った。


全く相手にしてもらっていないよう・・・


『いつからこんなに好きになってしまったんだろう・・・』


上着をぬいだだけで格好いいなんて…


大嫌いから…


大好きに変わったのはいつ…?


自分でも分からないくらいの速さで本気になっていた。



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