思い出に変わる時・・・・
「あっ 見えなかったゴメン=3」


私は初めて嘘をついた。


「見えなかったって?!」


藤田はムッとした顔で教室に入る。


私は職員室に行く用事もなく、運動場の方へ歩いた。


あの人…


相手にしないでよ・・・


「菜緒さん!」


後輩のヒロに声をかけられた。


行く当てのない私はヒロと話し込んでいた。


「菜緒=3」


2階から大きな声で叫んでる


もちろん彼が…


私はふてぶてしそうに上を向いた。


『何ですか?!』


と言わんばかりに…


「何?!」


藤田は私の返事を聞いてスグに2階から降りて来た。


後輩のヒロに


「俺の許可なく菜緒と2人で喋るな!」


私とヒロは目が点…


「何言ってんの?!」


「うるさい=3」


藤田は私の手を掴んで階段を上がって行く…


「何で喋ったらダメなの?!」


「…。」


何も答えない藤田の手をふり払った。


「自分は誰とでも喋るのに、何で私はダメなの?!」


私は階段を上りきる途中で大きな声で言った。


階段の踊り場で話してした人、皆に注目を浴びた。


「いいから来い=3」


彼は教室の方ではなく、いつもの2人の場所に私を連れて行こうとした。


私はチャイムと同時に腕をふりきって教室に走った。


「お前!!!」


藤田の叫ぶ声と痛い程の視線を背中に受けながら、無視して3階にかけ上がる


いつもなら睡眠学習を始める私だが、この時は全く睡魔も何処へ行ったのやら


イラついて、1時間中心臓のドクドクが止まらない。


先生の書く黒板の音にすらムカツク#


私の横に座る坂本が、


「アレ…」


窓の外を指さした。


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