思い出に変わる時・・・・
教室の中は、全員が私達の行動に注目して息を飲んでいる 。


「ゴメン~」


話の途中で引きずられて行きながら、梓に謝った。


「もう=3 皆ビックリしてたでしょ~」


藤田には何も聞こえていない 。


校舎の裏に着いてから、


「お前、バカってなくない?!」


相当頭にきてそうな顔…


「だって…」


「だって何?!」


私は、その時思わず…あの人の事を口にしてしまいそうになった。


『仲良く喋らないで…』


「だって…」


「だから何?!」


授業の始まるチャイムが鳴った。


「鳴ったよ…」


「関係ない=3」


「関係ないって…」


藤田は、いつになくムキになってる…


「早く答えろ!」


「…。」


「だって皆に見られてるし恥ずかしかったから=3」


私は本当の事が言えず、また嘘をついた。


「…。」


彼は大きなため息をつきながら私の体を引き寄せた。


「さぼっちゃう?!」


抱き締めている私の頭の上で悪魔君が甘くささやく…


「…うん」


今日は、このままでいたい


と思った私はコクリと頷いた。


何となく…


抱き締めてて欲しい気分。


授業が始まって、私達だけが取り残されたかのような静けさ…


いつものように藤田は私を抱えて座る。


「まだ怒ってんの?」


後ろに座る藤田の表情は私には見えない。


彼には、すべてを見られているよう…


何となくズルイ…


「怒ってないけど…」


「けど何?」


「ううん別に何もない…」


藤田は私の前で重ねた腕に少し力を込めた。


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