うちのおネコ様

（５）３人

私はルディを抱きかかえながら、リビングに向かった。


「ブルー？」いる〜？と、私は声をかけながら中に入った。

ブルーは先程最後に会話をした時のように、ソファにかけていた。手には何か持っている。


「ああ、美子ちゃん。これちょっと借りてるよ。」

ブルーは何かの本を読んでいた。

「え！？ブルーは文字も読めるの？？」


私はびっくりした。だってしかも手に持ってるのは、多分お父さんの私物と思われる本だったし、正直タイトルからは何の事がかかれているのか分らない本だったので。。


彼の猫状態から考えて、「人間になったらこれだけの知識や容姿がそなわっているだろう」というものが、今の彼の記憶となり、形となって現れている。
やっぱりブルーは賢い子だったんだと思い、感心してしまった。


「そんな難しい本私も読まないのにー」猫なのにー！と後の言葉私は心でつぶやいて、笑ってみた。

ブルーも、実は読めない文字が沢山あるんだと苦笑した。


私は腕の中のルディを床に降ろし、汗でじっとりとした肌をスッキリさせるため洗面所に向かった。
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表紙・目次

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