うちのおネコ様


「おー。お帰り!!」


そこには、昨日初めて会った「金髪」の男性と、そして、おととい突然現れた「茶髪」の
男性の姿があった。


金髪の男性は特に姿勢を変えることなく、テレビのリモコンを片手にソファに寝転んで「お帰り」と言った。


「お帰りなさい。二人とも」

あとから言った茶髪の男性は…なぜか台所で料理をしているようだった。
私と同じ位、彼のもずいぶん驚いていた。



私はこの時こそ、か弱い女性になって気を失ってみたかった。のだが…


実際の私は目を真ん丸くして、口を半開きにしドアを開けたままの姿勢でつっ立っている。そして二人の男性に目線は向けれず、そのまま床を見つめ、言葉を失った。


後ろにいたブルーが「ああ。やっぱり」といって、二人に対して右手で返事をした。



やっぱり、おかしい。

おかしいよ?


だって、うちのネコなんだよ?それがどうして?????



私は現実逃避をするように両手で額をおおい、しばらく「うーうー」とその場でしゃがみこんで唸ってしまった…








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