Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜




「葉山ってなにげにさ
人見知りするじゃん?

でもさ 俺が働いてるとこ
店長も、他の仲間も
すげえいい人ばっかなの」


「え…でも武藤くん、モデルは?」


「さっきも言ったけど
モデルったって
すぐに食えるわけじゃないよ

皆こうやって他にバイトしながら
夢、おっかけてんだよね


”Chea-Ruu”だってさ
青山さんとか緑川さん、赤池さん…

彼らだって、デビューするまでは
サラリーマンとかだったろ?」


「――― うん…」


「前はさ
『へ〜』なんて思ってたけど…

いざ自分がその立場になると
実感するっていうか、そういう話
パワーに変わるっていうかさ…

『出来んじゃね?俺も!』って!」


「――― うん!…あ」


「ケータイ?」


「うん、家から」


「そっか
じゃあ…あ

バイト先さ、ここなんだけど
ヒマあったら覗きに来てよ
俺のケーバン、まだある?」


「うん!090…これだよね」


「そうそう
全然メールとか来ないから
俺、フラれちゃったのかと思った」


「―――… ぅえええっ?!?!」


「ウソウソ!冗談だって!!
…『彼』とは相変わらず
仲良くやってる?」


「… う、うん」


「そっか〜
でも…すげえよな〜
カレシが”Chea-Ruuの
『灰谷遠矢』とか」




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