MARRIAGEABLE─お年頃─
「あの…昨日の事なんだけど…。」

バスルームから部屋に戻ってきた私は、テレビを見ていたタケトに声を掛けた。

「何?どうかした?」

いつもと同じ優しい笑顔でタケトは私を見つめる。

「あのー…昨日の事は無かった事にして…」

それが最善の策かどうかなんて今の私には分からないが、タケトとの関係を壊してしまわない為に、無かった事にした方がお互いギクシャクしなくてすむと思った。

「本気で言ってる?」

珍しく顔を顰めるタケトに私は驚く。

「私たち友だちでしょ?無かった事にした方が気が楽じゃない?」

「酔った勢いでそうなったと思ってるんだ?」

「・・・・・・」

「いつまで、逃げてるつもり?」

「逃げてなんか…じゃあ…じゃあ、タケトはどうしたい訳?」

どうすれば良いのかなんて、私には分からない。

だから…タケトの思いを聞いてみようと思った。



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