MARRIAGEABLE─お年頃─
「・・・・・」

「上手くいってないのか?」

「そんな事ないけど…。」

言った言葉の語尾がだんだん小さくなる。

上手くいってない事はない。

彼氏と喧嘩する事もあるが、それは付き合う上であっても可笑しくない現象だと思うから。

「あ゛~もう!そんな不機嫌な顔するなよ。」

ヒロキは持っていたグラスを音を立てテーブルに置く。

その拍子に中に入っていたコーラが少し零れた。

私がその零れたコーラを紙ナフキンで拭いていると、その様子を見ながらヒロキは口を開く。

「相変らず?」

「うん。」

見透かすようなヒロキの言葉に驚く事なく答える。

「今日はどうしてんの?俺といて怒らない?」

内心、そこまで聞く?と思いながらも素直に答える私がいる。



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