MARRIAGEABLE─お年頃─
「今日は家には居ないと思う。」

「なんで?」

「……私がここにいるから。」

「・・・・?」

理解できていないヒロキは首を傾げる。

「私が今日は出掛けるって言ったから、女の所に行ってると思う。」

ヒロキはただ「ふーん」と言うだけ。

ヒロキと2人で会っても、喋る事といえば、私の愚痴が大半。

申し訳ないな。と思うけど、ヒロキに愚痴を聞いてもらう事、これが私のストレル発散法だったりする。

ヒロキもその事が分かっているのか、文句一つ言わずに付き合ってくれる。

私はあまりストレスを溜め込む方じゃない。

けど唯一溜まるストレスが、彼氏の事だった。



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