【短編】お願い、ヴァンパイア様
『最愛なるレンへ


 これは私の最後の言い訳です。


 私は、貴方を愛していました。

だからこそ、貴方をこの本に封印しました。


 ずっと異種族であることに劣等感を感じていた貴方に……永く生きる貴方の命に、嘆いてほしくなかった。



 私に残された時間は長くありません。

きっと貴方が知ったら、生きることを辞めてしまう。



 だから……貴方は、生きて。


そして、私に出来なかったたくさんの恋をして?



 辛いときも哀しいときもあるでしょう。

けれどそれは、絶望じゃないわ。


貴方が、前を向くチャンス。




 捨てたと思うかもしれない。

でも、これが私の『望み』です。


生きて、わたしよりも素敵な女の子と素敵な恋をして―……。




最後に、ごめんなさい。……そして、ありがとう。



私の愛するヴァンパイア様


  ミーナより』
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