謝罪人 Kyouko
男は恭子を睨んだ。
今にも男が恭子に殴りかかりそうな殺気さえ感じる。

恭子は、しばらく男の顔を見つめた。
その瞬間、心臓の鼓動が強く動くのを感じた。
すると、、思い切って、
「どうも申し訳ありませんでした」

急に、恭子は姿勢よく立ち深々く頭を下げた。
男を説得できない状況の中で、何も考えつかない恭子がとった最後の行動だった。

「・・・・・・」

急な恭子の態度に男も仰天した。

店員も恭子の行動を目をそらさず見ている。

しばらく、恭子は頭を下げた状態を続けた。 




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