謝罪人 Kyouko
女は本命の彼がいる。

しかし、最近仕事が忙しいため女にかまうことがない。

そんな彼を心配させようと思い、つい別の男と遊び感覚でつき合った。

男は、前から女に気があった若い男だった。

女にとってその男は、本命の彼に気を惹かせるための相手にしかなかった。

女は、今まで自分から彼に電話やメールをすることをやめた。
久々に彼から誘われても、わざと都合が悪いと断り、男と会うようにした。

すると、本命の彼は、女に男がいる痕跡(こんせき)に気付いた。

やがて、本命の彼も、どんなに仕事が忙しくても、女と会う時間を作るようになった。

そこまでは、女の思惑どおりの展開だった。







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