もしも僕に。
そのあとも何度か南桜と言葉を交わす大渕莉奈をずっと見ていた。
「あれ、そういえば拓真は?」
ん?誰だ、それ。
「タク、今日に限って出掛けてるのよ」
「まじで?久しぶりなのについてないなぁ…」
会いたかったのかな。
てか南桜なんか猫被ってない?
大渕さんの前で可愛い感じの言葉遣いとかしちゃってさ。
家に居たときはそんなんじゃなかったじゃない!
それになんなのよ。
さっきから二人だけで会話しちゃてさ。
私関係ないじゃないか!
私は自然と頬がぷくーっと膨らんでいった。
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