永遠の片想い

 「友達と口論になって…。」


 「まじで!!普通女がなぐるかぁ!?」


 それから、大翔くんは黙って立ち上がると、近くの自販機で、ミルクティーとカフェオレを買って戻って来た。


 「ほら、これで冷やせ。腫れが引いたら帰るぞ。」


 本当は気づいていたと思う。女の手より少し大きい跡に。

 それでも、何も聞かない大翔くんの優しさに涙が出た。


 大翔はただ黙って私の頭を、何度も何度も撫でてくれる手。


 温かく優しい大きい手。


 私、大翔くんの事好き…。
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