Be impatient
「ワタナベの気持ちに気付いてるんでしょ?」

「えっ……」

「やんわり断ったぐらいじゃ、アイツは諦めないよ。
それとも、ハラダさんもワタナベの事が気になるとか?」

「そんな事ないです!」

変な誤解をされれば、溜まったもんじゃない。

私は力一杯ヤナギさんの言葉を否定した。

「じゃあ、どうしてはっきりと断らないの?」

どうしてと言われても…

はっきりと気持ちを伝えられたわけじゃないけど…

断った後に気まずくなるのは避けたい。

ただそれだけの事だった。

「すみません。」

何に対しての謝りの言葉か自分でも分からないが、無意識にその言葉が口をついて出ていた。

ヤナギさんんは相変わらず笑みを浮かべていたが、なんだか怒られている様な気がして、私は俯き肩を窄める。




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