恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~
「桃香ちゃん、こんなハナシ知ってる? メリーヒルズのハートの伝説のハナシ」
ゆっくりとしたスピードであがり始める観覧車の中、向かい合って座る彼が言う。
「あ、知ってます、ソレ。だって若いコたちのあいだじゃ有名な伝説ですから」
“東京メリーヒルズのハートの伝説”
それは観覧車の上から光る大きなハートマークを見つけることができたら、どんな願いもひとつだけ叶うというもの。
夜になると山の斜面に立つ家々に点々と灯かりがともっていくんだけど、うまくすると奇跡的にソレがちょうどハートのカタチの並びになってることがあって、運よくソレを見られたヒトのお願いごとが叶うんだそうな。
そして……、
その夜――あたしの16歳の誕生日の夜に奇跡は起きた。
まるで京都のお山の“大文字焼き”のように、観覧車から見える山の斜面に大きな大きなハートマークを見つけることができたんだ。
ちょっと出来すぎのような気もするけど、なんたって今日は年に一度の誕生日。こんな夜には普段ありえない奇跡が起きたって、逆に当然のことのようにさえ思えてしまう。
たぶんこれは神さまからあたしへの誕生日プレゼントなんだろうと思う。
ゆっくりとしたスピードであがり始める観覧車の中、向かい合って座る彼が言う。
「あ、知ってます、ソレ。だって若いコたちのあいだじゃ有名な伝説ですから」
“東京メリーヒルズのハートの伝説”
それは観覧車の上から光る大きなハートマークを見つけることができたら、どんな願いもひとつだけ叶うというもの。
夜になると山の斜面に立つ家々に点々と灯かりがともっていくんだけど、うまくすると奇跡的にソレがちょうどハートのカタチの並びになってることがあって、運よくソレを見られたヒトのお願いごとが叶うんだそうな。
そして……、
その夜――あたしの16歳の誕生日の夜に奇跡は起きた。
まるで京都のお山の“大文字焼き”のように、観覧車から見える山の斜面に大きな大きなハートマークを見つけることができたんだ。
ちょっと出来すぎのような気もするけど、なんたって今日は年に一度の誕生日。こんな夜には普段ありえない奇跡が起きたって、逆に当然のことのようにさえ思えてしまう。
たぶんこれは神さまからあたしへの誕生日プレゼントなんだろうと思う。