ラブ・スーパーノヴァ
ホテルの大広間でのパーティが始まり、言われた通り、料理や飲み物を持っていくので大忙しだった。

倫達は白いシャツと黒のプリーツスカート、パンプスで統一されており、普段スカートをはかない倫にしてみると、多少女らしく見えた。

化粧も圭子にしてもらったおかげで見栄えのする美人になった。

そのおかげなのか、たまに年配のおじ様に声をかけられ話をすることはあったが、それとなく皿を片付けるふりをして立ち去った。

(これはなかなかいい仕事だわ・・・)

資金集めのためのパーティだから、料理にお金をかけないらしく、料理は思ったほど量が多くなかったが、2時間で1万円もらえたら十分だった。

あわただしく2時間が過ぎ、延長されることもなく終わった。

倫はうきうきして1万円を受け取った。

(キヨちゃんにたこ焼きでも買って帰ろう。そんでもって、明日中華でも連れてってあげよーかなぁ。)

圭子は他のバイトの子たちとご飯を食べていくと言っていたが、倫は遠慮するといってさっさと着替えて帰ることにした。

ホテルを出る前にトイレに寄ろうと廊下でうろうろしていると、突然手を引かれてエレベーター脇のソファに倒れこんだ。

何が起こったのかと体を硬くすると、突然顔が覆いかぶさり、キスされた。

「んー!んー!!」

倫は全身で暴れたが、キスの相手は倫を力強く抱きしめ、離そうとしなかった。もがきにもがいて倫のかばんがどさりと落ちた。

(なんなの!?誰か助けて!)

「ちょっと!なにしてんのよ!」

その時、女性の怒った声がした。
ようやくキスから開放され、見上げるとそこには恐ろしい程顔の整った美少年がいた。

倫は今まですごい力で自分を抱きしめていた相手が、この青年だとはとても思えなかった。
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