流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
建物の中を必死で下へと降りた。幸い、階段が1Fまで続いているうえ、出入口がすぐそばにあったので、2人は必死でドアへと走りよった。

「…あかへん!」

真っ青な顔で、必死にガタガタとドアを押す亜姫。幸姫も隣で力一杯ドアを押した。

「どうしよう」

ドアの前で立ちすくむ2人。


ざっ……ざっ……


何かの音がした。思わず亜姫と幸姫は振り替える。

ドアから差し込む月明かりに、2人の影が大きく写し出されている。
その奥は、真っ暗な闇に包まれていて、何も見えないし、感じられなかった。


ざっ……ざっ…ざっ……


徐々に音が大きくなってくる。
亜姫は思わずその場に座り込んだ。

「うわぁーん!パパァ!」

「あきちゃん…」

「やだよー!かえりたいよー」

亜姫の姿につられて、幸姫も思わず涙をこぼした。

「うぅっ…れいちゃん…」

歯をくいしばって我慢するが、涙が全く止まらない。

「れいちゃん!ゆきむら!たすけてよー!」


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