初恋のキミへ。


気づけば俺は、未波を強く抱きしめていた。

なぜ彼女の気持ちをしっかり考えてやれなかったんだろう…

自分ばっかり責めて…未波の気持ちなんて考えてなかった。

そんな自分が情けなかった。

未波を支えてやるどころか、傷つけてたなんて…


「ごめん未波…ごめん。
お前の気持ち、考えてなくて…ごめんな?
自分勝手なことばっか言ってごめん。
傷つけてごめん……ごめんな。」


俺は泣いている未波を強く抱きしめながら、ただ謝ることしかできなかった。


「未波…俺はお前のこと大好きなんだ。

好きだから、お前の傍にいたくていた。
それは本心だ。

同情なんてするわけねぇだろ?
こんなに好きなお前を守れなかったことが悔しかったんだ…
守れなかったからこそ、今、支えてやりたいって、お前の笑顔をもう一度見るために、一緒に頑張ろうって思ったんだ。

それは信じてくれ。

未波は…本当に俺を嫌いになった?
傍にいたいともいてほしいとも思わない…?」
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