初恋のキミへ。
毎日帰ってるはずの帰り道。
今日はユウトにタクミに用があるから一緒に帰れないと言われ一人で歩いていた。
だけど前にはいるはずのないタクミの姿があった。
初めは目を疑ったが、明らかに一人で歩くタクミ。
「タクミ?」
私は気づくと大声で呼んでいた。
振り返ったタクミの姿はどこか驚いていた。
「あれ?未波?亜紀は?」
「え?私一人だけど…
タクミこそユウトと一緒じゃないの?」
「いや…ユウト今日も未波と帰るって……
未波、ユウトになんて言われた?」
「…タクミと用があるって…」
「亜紀も未波と用があるからっつってた。
…もしかして」
「どういうこと?」
そう聞いたのは、私の考えてることを
否定してほしかったから。
だけど私の願いは崩れ去った。
「あいつら一緒にいんじゃねぇよな?」
「まっまさか…有り得ないよ」
「ユウトんち…行くぞ」
そう言って私の手を引いてユウトの家に向かった。