初恋のキミへ。
教室に入るとそこには接客をしている未波の姿。
「…………」
俺は息を呑んだ。
「やべぇだろ…あの格好」
タケも見惚れているのか口を開ききったままそう言った。
そうだ。
ウェディングドレスにも近い膝上の短い白のヒラヒラしたドレスを未波は着ていた。
髪はアップにしていて今日はばっちり化粧をしていた。
その姿はいつも以上に綺麗で俺の鼓動は激しく動いた。
"やべぇ…抱きしめてぇ"
エロ思考が働きながらもそれを抑えつつテーブルについた。
そして…
「…は?なんでいるのよ」
見られたくなかったものを見られたからかいつもより目線が鋭い。だけどその姿で睨まれても悪い気はしない。
「その格好するから言わなかったんだね」
先に口を開いたのはタケだった。
「当たり前でしょ?こんな姿見せたところでからかわれることなんて目に見えてるじゃない」
「そんなに似合ってんのにからかわないよ」
そう言って未波に微笑むタケ。
「お世辞はいらない。
……ご注文は?」
「オススメで!モトは?」
「同じでいい」
「持ってくるからちょっと待ってて」
そう言って注文を告げにいった。
「お前、緊張してんのかよ」
笑いながら俺を見るタケ。
「うっせぇ」
「確かにあれは反則だな。
明らか他の男に狙われてるし」
「ほら」そう言って指差す方を見るとナンパされる未波の姿。
腕なんか掴まれてやがる…
俺は真っ先に体が動いた。