初恋のキミへ。
私は泣き続けた。
そんなときに思い浮かんでのは元輝の顔だった。
私は元輝に電話をかけた。
「はい」
「………」
「未波?」
元輝の声を聞いて何故か安心した。
「も…と」
「泣いてんのか?」
「ち…がっ」
「今どこだ?」
「近く…のコンビニ…」
「すぐいくからそっから動くなよ!!!」
「ごめっ…」
「謝んな。待ってろよ」
「…ん」
そう言うと元輝は電話を切った。
私は更に泣き出してしまった。
どこまでも優しい元輝に、私はただ嬉しかった。
きっと元輝に出逢っていなかったら、私はユウトとやり直していただろう。
だけどそれをしなかったのは、前に進む勇気をタクミに貰ったから…
私を想ってくれている元輝をこれ以上悲しませたくなかったからだった。
今まで散々冷たくしてきてしまったから…
こんな形で失いたくはなかったんだ。