初恋のキミへ。
家に着き、中に入った。
「お邪魔します」
そう言って靴を揃えて中に入ってくる未波。
まさか俺の家に未波が来るとは思っていなかったため、こんな時に不謹慎だとは思うけど、凄く嬉しかった。
「なんか飲むか?」
「いい。ありがと」
未波は少し戸惑いながらソファーに座った。
「聞いていいか?」
「………」
「無理に聞かねぇから」
「…私ね…」
未波は重たい口を開き、俺に話してくれた。
「元カレなの…
向こうの高校入ってすぐ仲良くなって…
亜紀っていう友達もできたの。
ユウトにもタクミっていう友達がいて…
私達、いつも4人一緒だった」
思い出したのかまた泣きそうになる未波。
「ゆっくり話せ。ちゃんと聞いてやるから」
そう言うと少し微笑んでまた話し始めた。