初恋のキミへ。


「少し経って、ユウトから好きだって言われたの。
それまでユウトは亜紀が好きだと思ってたからびっくりしたんだけど…
私は付き合うことにしたの。

そしたら同じ日に、タクミと亜紀も付き合い出して…

それからは毎日幸せだった。
初めて人を好きになって…
ユウトじゃなきゃダメだって…思ってたの。
ユウト以外愛せないと思ったくらい幸せで…
初めてがたくさんあって…
本当に失いたくなかった。

そんなときに、毎日一緒に帰ってたのに初めてタクミと用があるからって、その日は一人で帰ってたの。
そしたらいるはずのないタクミがいて…
亜紀が私と遊ぶからって言われたらしくて…

それでタクミがユウトの家に行こうって言ったの。
本当はいやな予感がしてたけど、そんなはずないって言い聞かせて…
ユウトの部屋に入ったの…

そ、した…ら

2人が…抱き合ってて…」


俺は泣きそうな未波を抱きしめた。


「もういい。」


そのまま未波は涙を流した。


「辛かったな…」


俺は未波の頭を撫でながら、落ち着かせた。
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