初恋のキミへ。
「昼飯食うか?」
「そうだね。」
俺たちは近くのファミレスに入った。
注文をして、未波と話しているときだった。
「モトじゃん!」
俺はその声の方を見る。
「亜美?…と美紀。」
俺がそう名前を呼ぶと、未波が不安そうな顔を浮かべた。
今更、過去を無くすことはできない。
かと言って、今はなんのやましいことはしていないのに、こんな時に会ってしまったことに焦ってしまう俺がいる。
「久しぶりじゃん!早川さんも。」
そう言った亜美はどこかいつもと違う様子だったけど、そんなことより早く追い返したかった。
「話し掛けんな。見て分かんねーの?」
俺がそう言うと少し切なそうな顔をする亜美と美紀。
だけどそんなこと気にならない。
未波以外のそんな顔はどーでもいいから。
「本当変わったよね…
邪魔してごめん。じゃあね。
早川さんもまたね?」
「うん…」
未波は小さく返事をした。
俺は2人がいなくなってくれたことにホッとした。
俺の所為で未波を悲しませたくはなかった。