初恋のキミへ。


「あんな言い方ないんじゃない?」


俺は未波の為にと思ってやったにも関わらずそう言う未波。


「俺が笑って話してるの見たかった?」


少し意地悪を言った。


「そうじゃなくて…いくら外見で元輝を選んでたとしても好きな気持ちは本当だったと思う。
元輝だってそれくらい分かるでしょ?」


「別に関係ねぇ。その気持ちに答えらんねぇから遊んでやったんだ」


「…それでも好きな人にそんな態度取られちゃ傷つくんじゃないかな…?」


その気持ちは俺がよく分かってる。

だけど好きになれない奴に優しくしたってなんの意味もない。


「お前だって俺にそうだったろ?
気持ちに答えられないから、冷たくする。上辺だけの優しさなんか意味ねぇだろ?
お前が俺の気持ちよく分かるだろ」


「そうだけど…」


「あーもうっ!
俺はお前以外の奴に優しくしたくねんだよ!
お前以外に笑いかけるのも嫌なんだよ。
今まで散々女と遊んできて、お前を好きになって、やっと手に入ったんだ。
俺の所為でお前を傷つけたくねんだよ!」


少し俯く未波にきつく言い過ぎたかなと反省した。
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