それは初恋で、




「俺からしたら、正直、藤沢はすげー可愛いと思う」

「?!」



相沢くんは何を言っているの…??

可愛いなんて言葉、私には縁のない似合わない言葉。
可愛い人というのは自然と人が集まって人気があって周りに好かれて、そんな人のことを言うのでしょう?

私にはあり得ない…


だけど、顔が熱い…
相沢くんが真っ直ぐな目で私を捕らえて言うから。



「…そんな、面と向かって言われたら…照れる」

「うん、俺も照れてきた」

「お世辞だってありえないよ」

「ャ、嘘じゃないから。本当に!!」



相沢くんの言葉は、すぐにからかいや冗談とは違うと分かった。多分、私が思う可愛いと相沢くんの思う可愛いは違う。

言葉の意味を素直に受け入れられなくても、真っ直ぐ胸に響いたから。どこか褒めようとして選んだ言葉で、本心から言ってくれてるのだと思う。


すごく…嬉しかった。
ストレートに気持ちを表せることが、すごいと思った。

きっと、だから相沢くんはみんなに好かれるんだと思う。



「だから…何が言いたいかっていうと…、メガネとか外して、もっと笑えば、藤沢の世界広がるってこと」



え……。




「どうして…」

「え?」

「それはダメだよ…」

「え、何で?」



私は俯いた。


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