思い出に変わるまで【完】
夜になって眠ると和志の夢を見る。


海辺で私を置いて和志が1人海に入っていく夢。


『和志!』

って追いかけるけど、和志は振り向いてくれない。


『和志!』


もう一度呼んだところでいつも目を覚ます。



毎日同じ夢。


初めは夢の中でも和志に会えるのが嬉しかった。


けど、いつも私を残して海に入って行ってしまう。


呼んでも振り返ってくれない。



そんな夢を見るのも辛くなって、起きてる時間が長くなった。


自然に眠るという感覚さえ忘れてたのかもしれない。
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