思い出に変わるまで【完】
この薬があれば過呼吸にならないし、辛い夢も見ずに済む。
和志のことを思い出して泣くこともない。
だからそれでいいと思った。
これで楽になれるならそれでいい……。
私は何の躊躇いもなく、そんな風に考えるようになってしまっていた。
和志のことを思い出して泣くこともない。
だからそれでいいと思った。
これで楽になれるならそれでいい……。
私は何の躊躇いもなく、そんな風に考えるようになってしまっていた。