引き金引いてサヨウナラ
しばらくして、すっかり料理がさめきった頃、やっと達也が口を開いた。
その間、美菜も柚江も箸をとめ、かたずをのんで見守っていた。
「大規模な戦争にはならないと思うが、わからない。
こうなってくると国連や合衆国も絡んでくる。
もう日本だけの問題ではないことだけは確かだ。
……それに。
ヤマト重工は狙われたのかもしれない。
あそこは近年、車から航空機のエンジンに生産がシフトしていた。
無人機の開発もトップレベルだ。
現に、自衛隊に納品している9割以上のシェアはヤマト重工だ。
狙われてもおかしくはない」
そう言って、達也は大きく息を吐いた。