引き金引いてサヨウナラ


このつまらない世界を、退屈な日常を、毛嫌いした田舎の町を。

モノクロから色彩の世界にしてくれたと、美菜がいったから。

僕はその世界を守るだけ――


その先に、このくだらないものの終わりがあればいい、叶はそう思った。


終わらせるには、巨大になりすぎているのかもしれない。


自分の手に余るものだとはわかっている。


だから、そこまでは望まない。望めない。


ちっぽけな存在の僕が、どうこう出来るものではないから。


でも。ちっぽけな僕らがたくさん集まって何かをすることで、いつか終焉を迎えてくれたらいい。


美菜の世界が色付いたように。


引き金を引くことで、何かが変わるから。きっと。


そのために、僕はここにいる――


証を、

刻みつけるために。


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