四季〜二人で歩む季節〜


あたしは、やっとアパートを引き払う決心がついた。


今まではレンの気持ちがよくわからなかったりしたけれど、あたしがレンを想う気持ちは変わらない。


言葉はなくても、今ならレンの想いがあたしにも伝わってきている。


例えこの先、涙を流す日があったっていいんじゃないかと思うようになった。


それから数日後。


アフターも終わり帰宅すると、レンがまだ起きていた。


話をしていると、こんな夜遅くだというのにあたしのケータイが鳴り響く。


知らない番号からの着信で、不気味に思いながらも通話ボタンを押した。
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