四季〜二人で歩む季節〜


シゲはあたしに手招きしている。


車に近付くと、窓を開けたシゲが“乗って下さい”というので、あたしは何も考えず車に乗り込んだ。


「どうしたの?」

「あそこにいる奴、さっきからずっとミユさんの事見てるんです。
顔はよく見えないんですけど、ストーカーですか?」


シゲが指差す方へと視線を向けると、暗闇の中に人影が見えた。


「ストーカーじゃないと思うけど…本当にあたしの事見てたの?」

「絶対そうです。」


心配だからという事で、シゲは遠回りをしてあたしの家まで送ってくれた。


シゲがこわい事言うからあたしは家に帰っても何だか落ち着かなくて、無意識にレンに電話をかけようとケータイを手に取った。
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