四季〜二人で歩む季節〜
「ちょっと待って下さい。
その子は?」
和香ちゃんは目を見開いてことちゃんを見ている。
「あたしの娘の琴音。」
「娘ー!?」
和香ちゃんの声が響き、あたし達は周りからちょっとした注目を浴びた。
「そんなに驚かないでよ。」
「驚きますよ。
真琴さんに子供がいたなんて。
…もしかしてミユさんは知ってたんですか?」
「うん。
何度か会った事もあるしね。」
「そうなんですか。」
和香ちゃんが凝視するせいで、ことちゃんはモジモジしながら真琴の服を掴んでいた。
「和香ちゃん、あんまり見つめないの。
ことちゃん、困ってるじゃん。」