アタシと王子様


「いないのかな…?」



ドアに耳を当てて音を聞いてみても気配すらないような気がして少し開けた。



「せんぱ…」



ベッドの上に脱ぎ捨てられたジャージを見つけため息をつく。



「出かけちゃったんだ…」


空っぽの部屋に先輩のつけている香水の香りがわずかに残っていて胸が苦しくなった。



「……なぁんだ」



ガッカリして部屋を後にするとオーナーの元に向かった。



今度は床掃除してるし…



「あれ?涼平は?」



「いませんでした…出かけちゃったみたいですね」



「そぅかぁ…アイツ学校サボって何やってんだ…ごめんね?何か急ぎの用?」



「いえ!…明日…バイトに来た時にでも…」



「そう?分かった。桃花ちゃんが来た事は伝えとくよ」



深々と頭を下げ店を出る。


色々と考えてたのにな…何の話しようかなぁとか…ホント色々…



仕方なく家帰ろうとしたあたしの視線の先に先輩らしき人をみつけた。


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