アタシと王子様
「じゃあ〜…何の用?たまに店に来てたでしょ?帽子かぶって、逆に目立ってたからね?」
「知ってたんだ…」
「まぁ…綾さんらしいけど…」
…―あれ?綾って名前聞いたような気がする。
「ホント…顔を見に来ただけだから…またコーヒー飲みに来てもいいかな?」
「コーヒーぐらいならね」
「じゃぁ…」
その言葉が聞こえて、しばらくすると先輩の大きなため息が聞こえた。
…―って出て行けないよ。
とりあえず、先輩が公園から家に帰るのを待つしかないよね…
小さくかがんでいるから足も微妙に痺れて来てる。
「さぁ…帰るか…ね?桃花ちゃん」
…―あれ?今、先輩あたしの名前…呼んだ?
「何やってんの?」
「…バレてたんだ」
怒ってるのかと思えばそうじゃなく困ったように笑い植木を軽々と越えた。