Melody Honey

「恋人って言う程でもないけど…」

そう言った私に、
「けど桐生さんからして見れば、あおいさんは恋人じゃないんですか？」

大沢くんが言った。

「えっ？」

驚いて、私は思わず聞き返した。

桐生からして見たら、私は恋人ですって？

「バカなことを言わないでよ」

私は言い返した。

いつも躰ばかりを求めてくるスケベ人間なのに！

私のことはセフレ、もしくは性欲処理係くらいしか思ってないんじゃないかしら？

「あおいさんが恋人じゃなかったら、桐生さんもわざわざ尾行しませんよ」

「あの…もしかして、気づいてたの？」

そう聞いた私に、大沢くんは首を縦に振ってうなずいた。