銀色の月光
ゆっくりと言った。
いや、命じたのだ。
龍は、鼓膜を震わす声で吠え、
体をうねらせる。
『滅?』
ヒルは今聞いた音を
頭の中で意味に変換して
怖くなった。
龍は、地面に落ちずに、
もう一度悲痛な叫び声をあげると、
ふっとかき消えた。
「いっちょあがり。」
カナメはライフルを肩に担ぐと、
テントとは反対方向へ歩き出した。
ライフルなどいらない
あれがカナメの力か。
ヒルはたまにこうして
一緒に行動をとることがあったのだが、
噂に聞いていたその力は初めて見た。