KEEP OUT!!
最悪だ。
ついでにいうなら最低だ。
もひとつおまけにいうならば──卑怯だ。
後悔が前提?
だからって、自ら進んで底なし沼に飛び込めってまゆねぇはいったわけじゃない。
それなのに、わたしは……。
「ごめん、亮平……」
今頃“?”を顔に貼り付けて頭を360度回転させていることだろう。
そうやってわたしはカレが困るとわかってて、あんなことをいったのだ。
確信犯。
この世で5本の指に入るくらいにタチの悪い言葉だ。
でも、止められなかった。
「あの瞬間……」
ふたりがキスをしていたと、思わず口にしたあのとき。
わたしは激しく動揺した。
けれどそれはカレにバレてしまったからじゃない。
わたしが動揺した理由は──
──“猛烈な嫉妬”
それが一瞬の内に胸に沸き上がり、燃え盛ったからに他ならない。
だから、あんなことを口にしてしまったのだ。
でも、亮平の瞳に拡がった困惑の色に、急に怖くなった。
カレの唇の動きに敏感になる。
釘付けになる。
それはキスの瞬間を待ちわびるためじゃなくて、拒絶の言葉をいち早くふさぐため。
そして、戸惑いがやがて波を落ち着かせる手前で、わたしは、逃げたのだ。