KEEP OUT!!

「ねぇ、草にぃ?」

「ん?」

「怒らないの?」

 淡々とグラスを磨く草にぃは視線をちらり、とわたしに向けた後また手元に戻して、

「なんで?」

 鼻唄まじりにそういった。

「なんで、って……こんな時間にいるわけだから、わたし学校サボってるわけじゃない?」

「だろうな」

「それって、自分でいうのもなんだけどさ。あんまりほめられたことじゃないと、思うんだけど……」

 おずおずと上目遣いで訊ねてみても、草にぃはグラスを光にかざして「ん~」と唸って、

「ふむ……」

 とまた別のグラスを手に取るだけ。

 どうして?

 なんだかちぐはぐな空気に苛立ちを感じたわたしは意味もなく店内を見回す。

「ねぇ、叔父さんは?」

「2階で昼寝中」

「は? いいの? それ」

「いんじゃね? いくら俺が見目麗しいつっても、男ふたりが暇そうに店番してても客が入りにくいだけだろ」

「そんなものなのかなぁ」

「そんなもんなのですよ」

 はぁ……。

 なんだか肩透かしをくらった気分。

 それじゃここにきた意味なんてない。

「つまんない……」

 そうぽつり、と呟いてカウンターをたとうと思ったときだった。


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