准教授 高野先生の個人授業
彼女にすげ無くされるほど楽しい気分になってる僕って少し変わっているのかも?
「うむ。じゃあ、現物で払うのはどう?」
「は?」
「トナカイの角、なんと1年分!」
「要りませんよ・・・だいたい1年分なんて言って、結局2本だけじゃないですか」
「むむむむ・・・さすが詩織ちゃん」
「トナカイを抱きこんで払わせようなんてどういう了見ですか、嘆かわしい・・・」
呆れた彼女が大袈裟に、げんなり大きなため息をつく。
「それじゃあ、僕が自分の体で払う!」
「何言っちゃってんですか、もう・・・」
台詞はまったくすげ無かったが、彼女の顔はにこにこ笑顔で楽しげだった。
「機嫌、なおしてくれた?」
「ボーナス一括でいいですよ」
「そんな無茶なぁ・・・」
笑いを取るのも機嫌を取るのもどちらも苦手な僕だけど、彼女だけは例外なんだ。