ほどよい愛
ファイルに一通り目を通して、気持ちも落ち着いた頃、玄関のベルが鳴った。

モニターに映る恭汰を見て、ドアを開けた。

「お帰りなさい」

「…ただいま」

ん?疲れてる?
怪訝そうに私を見る恭汰。

「…どうかした?」

「いや…。おかえりっていいなあって感動してる」

「…今まで言った事…」

「なかったよ。今が初めて」

ドアに鍵をかけて笑う恭汰。

「今まで気付かなかったけど、言われると嬉しいな」

私の頭をくしゃっとしながら部屋へ入って行く恭汰の後からついていく。

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