ほどよい愛
はっと顔を上げて恭汰を見ると、笑ってはいるけれど瞳は不安気に揺れている。

「…俺が、可奈と別れて荒れてた時にそばにいてくれたのが結衣で。…酒に酔ってたってのは言い訳だけど、結衣を無理矢理抱こうとしたんだ」

淡々と話す恭汰。
私を抱き締めている腕は私が離れないように強くからめられていて…。

「結衣に逃げようとしたんだ。

結衣が俺の事を愛してくれてるのに付け入って…」

「愛してる…?」

「そう…。大学時代からずっとな。その気持ちに気付いていて利用しようとしたんだ」

「……」

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