Je t'aime?
『おー怜奈。昼にかけてくるの、久しぶりじゃん』
「そう?」
『あんまりかかってこないから、昼間はいつもウジェーヌと浮気かと思ってたよ』
はは、と軽い笑い声が聞こえた。
「…しないっつーの。何回言うの、それ」
と言いつつ、私は一瞬ドキッとした。
別に、浮気なんてしてないのに…。
『ま、くれぐれも気をつけろよ』
追い討ちをかけるように、祐太が軽口をたたく。
私は、それを聞いてイラッとした。
「大丈夫だってば!」
思わず出た大きな声に、私は自分でも驚いてしまった。
空いている手で、慌てて口をふさいで、周囲を窺う。
…誰もいない。
ほぅっと息をつくと、祐太が心配そうに、
『…怜奈?』
と言った。
「…祐太がしつこいからだよ」