FiFTEEN
「…でも、どうすんの?残り3日だよ?遥斗くんが頑張ってもドンカちゃんみたいなギターにはならないでしょ。」

「…仕方ないけど、これでいく。あのステージにあがりたい。」


恩田は言った。


「大丈夫!瀬名さんのギターでも恩田くん、歌えてるし!」

沢木が親指を立てて、ウィンクをした。


「それ、オレいなくてもいいんじゃね!?……やっぱ伊藤くん呼ぼうか?」

「ダメダメ!!アイツはいいよ、もう。…言っても来ないし!」

渋谷らしくない言葉だった。

「…だけどさぁ~」


アイツだって、ほんとはやりたいのかもしれない。
ただ、親が作った壁を超えられないでいるんだと思う。


「さっ!もっかいもっかい!!」

渋谷の声でまた、みんなが動こうとしたそのとき、音楽室のドアが開いた。



そこに来たのは伊藤くん。


「…いっとくん…?……来てくれたの!?」


伊藤くんは黙って辺りを見回した。


「…なんだよ、なんか言えよ。」

渋谷は表情を変えて言った。

「……まだ、そんなくだんないことしてんの?」

伊藤くんの言葉にみんなの顔が変わる。

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