FiFTEEN
そして、街フェス当日…
「エントリーNo.3番、カワサキsisters!!」
歓声とともに3人の女が出てくる。
男子にはもちろん、女子にも人気がある高校生バンドだ。
ちなみにこの街フェスで多くの票をもらったバンドは、賞金とCDデビューもできるという、特典つき。
だから、恩田たちは諦められないのだ。
「あれ?恩田くんは?」
渋谷が辺りを見回して言った。
控室には見当たらない。
「トイレでも行ったんかな?…見て来ようか?」
オレは控室を出て、恩田を探しに行く。
少し歩くと廊下で恩田の声がする。…それともう一人、
「いいか、これでもしいい結果がでなかったら諦めろよ。…いつまでも掴めない夢は掴めないんだから。」
「…わかってる。」
恩田は今までに見たことない悲しい表情をして、うなづいていた。
この街フェスがダメだったら、夢を諦める…あんな強い夢だったのに…
そのときにはもう足が動いていた。
「渋谷!!…あいつの家教えて!」
「アイツって?……やだ。」
アイツが伊藤くんだと気付いて嫌な顔になる。
「頼む。」