FiFTEEN
「ある。勉強よりも受験よりも大事なこと。」

「…あんたまでそんなこと言うの?…のぼるに何か言われたのね!?」

「兄ちゃんは関係ない。オレが決めた。オレは…普通にみんなと一緒にいたい。休み時間も放課後も休みの日も…」

「…市穂ノ高校に受からないわよ?」

「それならそれでいい。……今しかできないことをしたい。オレ、決めたから。」

伊藤くんは母親の横を通り過ぎる。

「のえる!!」


「行こう!時間ないんでしょ?」

「のえる!」

母親が何回も伊藤くんの名前を呼んだ。
けど、それを無視してオレたちは街フェスへと急いだ。





オレたちの出番は、午前12時半。
そして、今12時20分。


オレたちは走った。
ひたすら走った。
必死で走った。


車も追い越す勢いで走った。


ううん…それは嘘。



バカか…冗談を言ってる場合じゃない。
間に合わなかったらそれこそ最悪。
恩田に合わす顔がない。





「続きまして、エントリーNo.12番、トビツキガッテンズ!!」



「ヤバくない!?次だよ!?まじ、遥斗くんたちどうなってんの!?」

「もう…諦めるしかない。」
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