切なさの距離~友達以上、恋人未満~
「やめて…っ」
裕実が俺を振り払おうとする。
でも俺は裕実を抱きしめる腕により力を込めた。
今、離しちゃいけない。
そんな気がしたんだ。
「日向は、同じ陸上部でな。
ホントはあと2人いたんだ。
でもあの人混みではぐれちゃって。
それであそこにいたら裕実たちが来たんだ。
日向とはただの友達だ。
それ以上の関係はない。
俺が好きなのは、裕実だけだ」
俺が話し出すと裕実の抵抗は収まった。
「裕実、信じてほしい。
日向とは部活仲間。ただ、それだけだ。」
裕実は何も言わない。
それからどれくらいの間、俺たちは黙っていたんだろう。
沈黙を破ったのは裕実だった。
「……信じ…られないよ…」